少し暑さも落ち着いてきて、紅葉巡りに出かける前のふとした週末、関西から日帰り圏で登る山を探す。
六甲山は冬でも登れ、できれば百名山クラスとなると選択肢は絞られてくる。伊吹山か大峰山か。今回は南の方を目指すことにする。大峰奥駈道という響きにも惹かれるが、日帰りだと縦走は現実的ではない。そぎ落として八経ヶ岳のピストンに落ち着く。
金曜仕事終わりに車を借りて、準備万端
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まだ暗い朝5時に動きだし、ひたすら下道で大阪を南下する。阪神高速とかに乗れば確かに早くつくが、単独ではコストパフォーマンスが悪い。
渋滞にひっかかることはなくても、信号は守らねば。意外と時間がかかるがのんびりと。富田林あたりまで下ってくれば走りやすくなる。
途中のコンビニで朝食と行動食を調達して山あいへ。
目指す行者還トンネルの登山口まで、細くて荒れたいかにも山道に入りかけたところで右下の渓谷に目を奪われる。
とにかく、水がきれい。なんだここはと。後で調べたら、みたらい渓谷という紅葉の名所らしい。
ふとした発見に心躍る。車を脇にやって、写真を撮る。
少し進んで、また。
川迫ダムに貯まっている水でさえ、透き通っている。
関西にもこんな清流、景勝地があったとは。まだまだ未知の地は多いなと。
ここで30分ほど時間を食ってしまったが、既に十分、好奇心は満たされている。8時過ぎにようやく登山口に到着した。駐車料金1,000円を納めて指定された場所へ。ハイシーズンというわけではなさそうだが、既に8割方埋まっている。
8:20登山開始 奥駈道の「本線」に合流すべく標高差400mを一気に登る。
9:00奥駈道出合 ここからが世界遺産の道、ということだけど曇っててちょっと蒸した、率直に普通の登山道 ほら貝抱えた人が来るわけでもなく。
それでも、ところどころにお札や仏像(のようなもの、というのか、仏像でいいのか)があってはっとする。9:45聖望の宿
しばらくはなだらかだった道も、弥山が近づくと再び標高をあげにかかる。
ちょっと登り階段に飽きた頃に山小屋が見えて、10:25弥山小屋に到着
ここまで標準タイムの7掛けぐらいだから、ほぼいつものペースで登れたか。
奥宮に参拝した後、濃い霧が少しでも晴れないかと期待しつつ小休止でお湯を沸かし、ラーメンを啜る。ああ、晴れていれば尚良いのだけど。
登る前の渓谷美が焼き付いているゆえ、山に少しがっかり感も。1日としては、既に十分元を取れているのだけど。
天候は停滞気味なので、11時過ぎに八経ヶ岳山頂へ向けて歩き出す。