宿も決まったことだし、あとは温泉と日本酒の調達が今日のミッションだ。
そのまま素直に嶽温泉に浸かるのが車も置かせてもらったわけだしセオリーと半分わかりつつも、少し曲がった性格ゆえ、道すがらの変わり種温泉に行ってみようと思い立つ。ピークは過ぎたが名残の嶽きみを片手に車を走らせる。
日本酒は弘前市街地から南より、弘大近くの酒屋で調達
焼酎一辺倒から日本酒にも手を出すようになったきっかけ、陸奥八仙を手に取る。時期的にはやっぱり、緑ラベルのひやおろし一択だ。
宿へ18時までに入ろうとしたら、実はあまり余裕はない。それでも温泉には!宿でお湯を沸かしてもらうのも忍びないし(そもそも、10泊ぐらいしてお風呂を使ったことがない)、というわけで急ぎ足で県境近くの古遠部温泉に向かう。
坂梨峠は東北道が通行止めになってしまったときに、雪道をひやひやしながら迂回したちょっと苦手意識強い道、その麓で折れてぎりぎり舗装路?といえるレベルの要するに悪路を少し進んだ先にこの湯はある。
味気ないたてものだけど、これぞ秘湯、という佇まい。
蟹田の梅沢温泉を検索した温泉ブログで紹介されてて、その記憶が呼び戻されて吸い寄せられた。
ドバドバと、湯船にお湯が注がれて、もはや溢れるの前提で床に寝てトド湯推奨って何かもう、色々振り切れてるすごい風呂だ。
お湯はちょっと緑がかった黄土色で鉄分が結構濃そうな感じ。酸化鉄な感じにならないのは、そんな暇もなく注がれ流れていくからか?
長湯しすぎたら、ちょっとのぼせそう。ガッツリ系なお湯でした。
この訪問から半月後、ブルータスの温泉特集で蔦温泉とか大沢温泉とか、北東北の代表格な温泉と並んで紹介されてるのを発見、ちょっと先回りしてかぎつけた嗅覚はと、ちょっと自画自賛な気分に浸る。
ともかく、おススメの温泉です。
個性派枠は国見温泉と梅沢温泉が双璧を成す。
さて、結局のんびりと使ってしまったので、
峠越えは明るいうちだったものの、宿に着くのは遅くなってしまった。
18時過ぎとはいえ、既に真っ暗
場所はわかっているが、やっぱり最後の林道は明るいうちに通っておくべきだった。遅い到着を詫びつつ、春に続いての「ゆきの小舎」へ。
この日の宿泊は、私とあとひとり、週末からのんびり滞在のご婦人
ということで、当日でもお手軽セットを用意していただけた。いつもイベントの時に泊まっているので、通常の食事は・・・初めて来たとき以来かな。
お手軽といいながら、優しい味の手ごろなボリュームで満足!
ビールと日本酒を片手にいくおさんといろいろ語らう。心安らいでいくのがわかる。不思議な感覚、旅のちから。
ユースホステルブームを過ぎてゲストハウスの時代に。
少しずつ、この宿の年齢層も順調に上昇しているようだが(自分は一番若い部類だろう)、それでも皆自分のペースで止まり木に。いい宿です。