明くる朝は7時ごろ、窓が白くなると同時に目が覚める。酒は抜けている。
今日は安平を中心に台南をひたすら歩き回るつもり。月曜だけど、祝日らしい。混むだろうと忠告を受け、まずは安平に向かうことにする。
その前に朝食を。郊外に牧場があってこの街には毎朝新鮮な牛肉が入ってくるらしい。そして名物だから…と少したじろぎはしたんだが、意を決して牛肉湯へ。
本当に、生肉にスープを注ぐシンプルな料理だった。でも、数日後に思い返すとまた食べたい。ハシゴで味比べしたくなる。また台南に立ち寄る理由になる。
もっとも、朝しかないメニューで肉を売り切ったら終わりらしいので、前泊必須
さて満たされたところで本格始動、まずは安平エリアを見て回ることに。バスは88と99系統に乗ればいいらしいのだが、1月2日が平日なのか、休日なのか、休み中の平日なのかよくわからず。とりあえず、バス停で待つ。
運よくほぼ直通の99番バス(ということは、休日ダイヤだった模様)が間もなくやってきて10分ほどで安平に到着した。まだ9時過ぎなので人通りも少ない。
後々混みそうなので今のうちに豆花を食べてみる。それ自体は豆乳臭さを抑えた絹ごし豆腐なんだけど、黒糖ベースの甘いたれがしっかりバランスを取ってくれる。
たれ自体は甘すぎるの一歩手前だがすっきり抜けていくタイプで後腐れなく。
これが100円なら、ありだな。
台湾の物価は大卒初任給で比べると日本の半分くらいなので、台湾元×7~8ぐらいが現地の物価感覚とみるといいらしい(と、宿に出入りしている現地在住の方より)されば、だいたい200円ちょっと、ソフトクリームみたいな感覚かな。
台湾もあんまり景気がいいわけではないみたい。日本と同じく所得は伸び悩み、むしろ下がっているとも。そして超学歴社会なんだと。
確かに駅からちょっと離れたところとか学校近くには塾の看板が多い。
韓国然り、アジアってそういう発想なのかな。
内需が少ないと競争に拍車がかかるのか・・・日本だと文系は大卒が一番の就職チャンスで、その先は逃避と自己責任の世界といわんばかり(ここ数年で多少変わったのかもしれないが)
どっちが楽なのかな?負荷のピークをどこに持っていくか。
そんなことを、センター試験やってる週末(書いている時点)だからこそ、考えてみる。
本筋にもどして、ガジュマルに占領された安平樹屋とゼーランディア城こと安平古堡へ。フォルモサ=麗しき島はいい響き。黄金の国といわれた場所もあり、辺境への憧れがひしひしと。我々も北海道とか沖縄とか、先端の方にどことない羨望を抱くのもまた同じこと?
台南の主役はどこまでも鄭成功、歴史はあまり詳しくないが平戸出身ってのが親近感を覚える。歴史は勝者が創るものとはいえ、台湾への漢民族上陸の足がかりになったわけで、やっぱり称えられる存在と。
展望台に上がっていく階段の絵が風流で楽しい。
正午を回ってくるとだいぶ賑わってきている。
カキのかき揚げ?を歩き食い。
2年前の金門島でもバスツアー(中国語ガイドのみで英語も通じない)で休憩に立ち寄ったところで露店のおばちゃんが売ってたものと同じ。
本場はこっちの台南みたいだけど、思い出補正か、前の方が印象深い。
老街はひたすら土産物屋でごった返す。
ちょっと面白い果実酢とか見つけたけど、バックパックだし万一割れるリスクもあったり、うーん、やっぱり高いと思い踏みとどまる。
港の方は小さい漁船がヨットハーバーごとく、それぞれのロットに収まって密集している。カキの養殖がメインなのかな?
かれこれ4時間ぐらい歩き回って、台南の中心街へ戻る(帰りも運よく99系統だった)次の狙いはトワイライトタイムなので、歩き疲れたこともあり宿で1時間ほど昼寝をとる。