京都の紅葉シーズンに合わせて、両親が大阪にやってきてしばしの滞在
東北の頃もそうだったが、ベストシーズンにふらりと現れて、次はここに行きたいと人生を振り回す希望を告げて帰っていく。
平日の間は京都を回ってもらって、土日で和歌山の南の方、要するに熊野といわれるエリアをざっくり見せてまわることに。
仕事では何度か行っているが、観光としては初めてなのでちょうどいい機会だ。
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沿岸を走って、帰ってくるのが一番時間も負担もかからないルートだが、和歌山〜田辺エリアはここぞという観光地はない(アドベンチャーワールドでパンダに歓声をあげたり、たま電車や友が島にワクワクする組み合わせではない)ので、熊野古道に沿うつもりで内陸部を南下することに。高野山&竜神温泉ルートも考えたが、早朝発&夕飯前に滑り込みのような長い行程になってしまうので、もう1本奥、十津川村を南下して川湯温泉に泊まるルートを選択する。
とはいえ、十津川村を縦断する168号線までが結構遠いわけだが・・・そして天気も、晴れ予報は日曜日のみ。初日はどんより霧雨な状況で、季節柄気温もそれなりに低い。
夕刻の瀞峡ジェット船から逆算して進めることに。
まずは3時間弱走って谷瀬のつり橋へ。
富士にしても久住にしても、観光用に大きな橋を架けるのままあるが、こちらは純粋に生活道路として作ったらしい。だが、相当な高さと長さでどれだけ大がかりな工事だったのかと。観光用なら、1,000円といわないまでも、500円くらいは渡るのに徴収されそうだが、生活道路なので無料(駐車場は村営で500円だったかな?)規模は引けを取らない。要するに、結構怖い。
地元の人はバイク(原チャリ)通行可らしい。目を凝らすと、対岸霧の向こうに集落あり。今は離れたところに車が通れる橋もかかっているらしいが・・・昔はどうやって家を建てる資材とか運んだのだろう?いや、木材は豊富だし、今と違って建材もパーツ化されているわけではなかったのかな。
紅葉はやっぱり終わりかけ、川が不思議な水色に染まっているのが印象的だった(玉川的な意味で、温泉の影響なのかな?良くわからず・・・)
世界遺産としての熊野古道をどこか見せれる場所はないかと下調べ
玉置神社まで登ることも考えたが、名前に惹かれてしまい、小辺路の果無集落を目指す。十津川村の中核エリアを抜けて、橋を渡って・・・ここ、登るの?と言わんばかりの細い細い道を登る。対向車きたらとびくびくするが、その気配はないまま。
途中の駐車場に車を置いて、展望台的な「世界遺産」と書かれた石碑の前まで歩く。天気が良ければかなり景色は楽しめそう。だが、今日は水墨画の世界、という感じ。
目の前にバス停がある。週に1便、2往復のみ。朝から病院や買い物に下って、昼に戻るためのスケジュールみたい。「バスは1日1度くる」よりも厳しい世界がここにはある。
すこし上の方まで歩くと、熊野本宮まで最後の峠道が続いていた。踏み跡はしっかりあるので、今でもここを歩く方はそれなりにいるみたい。
どうだろう、時間ができれば奥駈道かお遍路か。まずは後者かな。
下り際、天気も少しずつ良くなってきて、垂れ込めた雲が切れていく。
ちょっとカラーな、水墨画の世界を堪能できた。
集落を下りてくるまで、対向車は結局なし。土日とはいえ、晩秋のオフシーズンだからなのかな。
国道沿いの食堂で山菜釜飯のお昼として、まずは1社目の本宮へ向かう。
ここまでくれば、車で10分ちょっと。