2月の大雪金沢で狙っていた目的地は雪の白川郷だったのだが、諸々のトラブルで断念に。それでも同じ冬のうちにリベンジを果たさんと。時期的には少し遅いとわかりつつ、青春18きっぷの土日旅ではちょうど良い距離になる。観光バスでつないで高山経由のぐるり旅。
7年ぶりに金沢の「pongyi」にも泊まってみる。
やっぱり屋根に雪を抱いた合掌造りは拝めずも、10年単位ぶりに再訪する観光地は受け止め方もまた違っていて楽しいものです。
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出発は朝ゆっくりの湖西線から。新快速で敦賀直通便は1時間に1本なので乗り遅れないように一方で焦りながら。前4両が終点まで。大津京あたりを過ぎるとのんびりした車内になる。高架のうえを淡々と流れていくイメージ、比良山系はまだ雪景色、夏に滝のような汗とともに急登突破したのが懐かしい。そういえばちらほら遭難碑もあったのが思い起こされる。
2時間ちょうどで敦賀駅に到着した、この先、金沢は泊まるだけと予定しているので福井でも良かったのだが、敦賀で1時間半のインターバルを取る。地図みてたら気比神宮が徒歩圏内で、ちょっと御朱印集めを理由にはじめての街を歩いてみるのも良いかなって。
駅前は福井駅と同様に端正に整備されたロータリーで、各方面ごとにコミュニティバスが出発するように・・・なってはいるが、いかんせん本数は1日数便の積み重ねなので、設備過剰感は否めない。この領域を出てからが本当の街並みである。気比神宮までは雪よけに歩道に屋根が伸びる、雪国らしい商店街が続く。しかも、所々にバス停・・・ではなくて5台ほどが駐車できるスペースが車道と歩道の間に組み込まれていてさすが車社会福井を象徴しているような土地利用に。そういう意味では、バスはセーフティネット的な手段に過ぎない。
空きテナントも多い、やっぱりイオンに吸われた系商店街だが、立派なモニュメントがちらほら。
後から調べると宇宙戦艦ヤマトもあるらしいのだが、とにかく目についたのは銀河鉄道999の鉄郎とかメーテルとか。図書館で読み漁ったのが懐かしい。
はだしのゲンやブラックジャックと並んで、普通に学校においてある漫画のひとつだったかと。それぞれ、教育的な示唆に富んでいてということかな(はだしのゲン=残酷論はいったんおいてこう、バトルロワイヤルのそれよりは、はるかに意味のある中身で、どちらもPTAがどーのこーのでフィルターかけていればそれこそ健全育成とは何ぞやといいたい)
さて、いろんな物語を思い出しながら15分ほどで目的地の気比神宮に到着する。
三大鳥居のひとつに数えられるという、真紅で圧巻の存在がお出迎え。
境内は戦火で焼かれてすべて再建のものらしい。かつてはシベリア鉄道を経てヨーロッパへと向かう玄関口で、確かに空襲の対象になるのもやむなしか。ちなみに前述のメーテル像などなども、この世界へ開かれた都市のイメージと重ねて展開されたものらしい。
気比神宮は北陸一帯の守り神、敦賀気比高校は甲子園の常連にして、敦賀の地名も摂社のひとつからとか。ここが街の中心であることは疑いがない。
境内の構成は標準的な神社のつくりで、これといって目立つものは・・・御由緒の文言が後半につれてやけに日本会議色が強くなっていたことかな。
うーん、神社巡りをしていて何ですが、左に巻いているもので、津々浦々の歴史に根差すことに、祝祭の拠点たることに尊敬はするけれど、なんかよくわからない、古き良きニッポンのどうたら発想は、誰かが創るもの的歴史を感じて苦手なのです。
さて、電車まではまだもうちょっと時間があるので、港の方へも駆け足で。