月岡温泉「美人の湯」を出たのが13時半過ぎ、ここから帰りのバスまで1時間半あって、酒の試飲だけでは間がもたず。
かといってお昼には遅いしいっそ飛ばしてと考えていたら、行きに駐車場いっぱいのラーメン屋があったことを思い出す。
温泉街の入口、ちょっと奥まったところに「きぶん一」、とんこつラーメンらしい。満席近かったがちょうど空いたところに滑り込む。名物という肉そばを。
このところのローストビーフ丼路線で、見た目華やかさが売りのヒントと明確に。麺は普通の加水強めの中華麺(ざる中華でも美味そうなやつ)で博多系の豚骨とは似て非なるところも否めず・・・やっぱりインパクト勝負なのか、このくらいの優しさが土地にあっているのか。
うーん、850円はなかなか。
観光協会運営(?)のコンセプトショップ3部作から「新潟地酒蔵」で飲み比べを開始、ここは500円で3種類選べる。プレミアムな地酒って?とよく線引きわからないが、並んでいるのは大体純米か純米吟醸だったので、いわゆる普通酒ではないということがひとつの基準なのかな。
どれを飲んでも同じ値段なら・・・なんとなく、限定とか少し希少度が高そうな銘柄からと狙ってしまう。
清泉→緑川→根知男山の順で。
前者ふたつがそんな考え方でだったんやけれども、一番しっくりきたのは根知男山の純米酒だった。新潟の酒は淡麗辛口というが、キレが良すぎるのか、余韻無さがちょっと引っかかる。これは芯の強さがあって、香りも強くて、かといってくどさはなくて。陸奥八仙の、ちょっと軽めの…漁火に近い気がする。
豊栄経由で新潟に戻って、「ぽんしゅ館」でその続き。
500円で5種類、いろんな塩をなめつつ、小さいおちょこで勢い受け止める冷水で
和らげつつ。
地上の星→のぱ→恩田一本〆→カウボーイ→さんずい
この中でのベストは「地上の星」、本醸造だけど精米歩合は48%と大吟醸レベル、価格も4合瓶で1,500円ほどとそれなりだが、日本酒のアベレージそのままというか、きれいな星形のチャートを描きそうなお酒
ネタ枠は「のぱ」、強烈な酸味と甘みが襲ってくる。知らない世界が迫ってくる。1本買って飲みきれないから、ここで楽しむのみにするが、鮮烈な体験だった。
あえて個性派ぞろいで試してみたが、新潟のお酒は全般に香り穏やかで端麗辛口、即ち余韻が薄い。
私の口に合うのは東北に多い、香りがしっかりしていて、どことなくフルーティーで甘みうま味が乗りつつもスッキリ流れていく(つまり、豊盃であり、陸奥八仙であり、秋田のお酒もろもろも)
その点を認識できたことも大きな収穫と。
程よく飲んだところで、新潟名物「たれかつ」も食べておく。少し前にチェーン
店の季節メニューになった時、週1以上で食べていたこの味、本場だとちゃんと
した肉使ってるのも相まって。食と酒が旅の原動力
ゲストハウスに戻るか、しばし考えつつ、駅前の立ち飲みに吸い込まれていく。
生ビールでは飽き足らず、クラフトビール酒屋では1本350円、ここでは開けて飲んで390円
ハムカツがいかにも安っぽいボロニアソーセージそのままで食べきるのに苦労し
たが・・・ビールは場所で裏切らない。
今回は流石にバスで戻る。BRTの連接タイプを待って乗る。
ラウンジでの宴会に混じり、今日も風味爽快ニシテで締めくくり。
明日のルートも、起きてから。