岩手から旅日記・大阪編

週末、東北をあちらこちら。→17年春から大阪へ。さらに名古屋

7/15〜17 津軽海峡はしご旅・夏編(その3)

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蔦温泉旅館も、16年秋に続いて2回目(しかも、前回の11月函館の前週という・・・我ながらどれだけ同じ旅をしているのか)だけど、暖かい緑の季節にもう一度と、安くはないのだけどまた背をのばしてみたというわけ。

夕食の前に底から湧く泉響の湯に入る。この前のときは、朝赤く輝く蔦沼を、がくがく震えながらとって飛び込んだので全く楽しむ余裕はなかった。落ち着いて浸かると、東北の5年で実年齢を飛び越えて温泉を嗜むようになった自分の成長?老化?を感じながら、やっぱり落ち着くよね。

夕食は青森の地物メインで変わらず軽め。八分目でちょっと足りないけど、食べてばかりでは。

 

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三脚を構えて夜の本館を撮る。木造建築と白熱灯は闇に映えていい感じになる。
適度に涼しいからこそ、さくっと外に出れていい。


3日目は盛岡を目指して南下していくことに。
帰り、東京経由で大阪まで新幹線なので、逆算すると17時ぐらいにはついておきたい。

 

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朝の蔦沼をぐるっと散歩、緑は鮮やかに、というよりはだいぶ深くなってきている。すかっとした青空とともに鏡の湖面にも広がってて、待たずに気軽に見れる点をプラスすると真っ赤の景色よりおすすめかもしれない。

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いったん登りかえして睡蓮沼からどーんとひろがる八甲田を収めつつ(さすがに、今年は登れないだろう、そしてやはり。でも対岸の津軽富士にはシーズンぎりぎりで滑り込めたので○かな)、猿倉温泉の程よく豪快な、そして少しぬるい湯につかる。青空がまぶしい。

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昼食がてら、これも恒例ルートになっているけど、奥入瀬渓流ホテルのラウンジへ。前年も全く同じ暦の回りのときにまさに同じ場所にいるわけだけど、青森観光するときの、個人的にはもてなしポイントだと思うがゆえ。今回もコーヒーとミルフィーユで、心豊かな昼食代わりに。そもそも、この辺りは昼食難民多発地帯ともいうべき場所で、十和田湖から八甲田までの区間、ランチをちゃんと食べれる場所はこのホテルの向かいちょっと下流側にあるピザ屋ぐらいしかない。

 

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それはさておき、今回も軽く、奥入瀬を巡っておく。もうだいぶおなか一杯感はある渓流の景色で、定番の構図はおさえずみ。とはいえまた4,5年たったら来たくなるんでしょう。関西からは、遠いけど。

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少し時間が余ったので、十和田湖の美術館に立ち寄る。企画展が撮影OKだったので写真をいくつか。
道の駅十和田の無添加ソーセージ、ちょっと持ち運び距離長かったけど買い込んで帰る。

7/15〜17 津軽海峡はしご旅・夏編(その2)

塩ラーメンの後は、駅へ向かって北上する。静まり返った朝市を通過して、駅前広場へ。ここから一番近いラッキーピエロ棒二森屋の角にある駅前店だ。ここで悪夢の待ち時間が・・・

 

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ひとしきりバーガーを頼んでテイクアウトの注文を完了、待ち時間は30分ほどといわれ(割と長いが・・・それなりに混んでいるのでと仕方ないかと)、斜向かいのローソンで時間を潰す。20分ほどして戻り、しばし待つ・・・が30分たっても呼ばれない。おおらかにのびのび仕事をする店員は、さすが北海道と少しうらやましく思うのが普段だけど、すこし苛立たってこずにはいられない・・・なぜだかわからず、出てきたのは注文から50分後だった・・・

確かに盛況ではあったけど、捌ききれないほどではなかったと思う。
観光シーズン最中だったことが災いしたのか。
ここでしか食べられない、ご当地ものだから仕方ない…が、次は他の店舗にあたろう。

 

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北海道限定のクラシックなり、黒ラベルなりを買い込んで、待ちわびたバーガーを片手に1日目は更けていく。


***

翌朝は日曜日、観光客ホイホイの朝市には目もくれず、自由市場か中島廉売が・・・といいたいところだったがどちらも休み。
たまにはと少し重い足取りで朝市へ。でもっぱりカニ帆立ホッケの露店での買い物はうんざり。

でも、ひとつ忘れていた。
そういえば釣堀、やったことないぞ。

 

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長い長い列で、しかもなんかイカ小さい気がするけど、函館の必修科目な気がするし、ちょっとワクワクしてしまうので、やってみる。
釣る、といってもひっかける、ぐらいがたぶん正確な表現
イカの頭?じゃなくてこっちがしっぽだったっけか、三角形の方に針をかけて引き上げる。
ちょっと残酷な気もするが、どのみち結論は同じなので。

大物で活きのいいのを狙ってさっと、流れもあるから結構引きは強い。
が、釣り上げてみると、水中ではレンズ効果あったのか、少し小さい。

 

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まま、それでも美味しくいただきました。

昼過ぎまでの函館滞在、前回麓までいって登れなかった五稜郭タワーへ。
なるほどなるほど、星形のお濠を確かめて。そして空港かなり近いなと。空港と、函館山がほぼ同距離?ぐらいにみえる。

 

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新幹線できても、東京圏からは空路の方に軍配ありか。

さっと降りて11時半、函館グルメその3の「しげちゃん寿司」へ。
11月の時は5人の団体旅行だったので、店を埋め尽くしてしまうと断念していたけれど、今回は身軽なので挑戦してみる。

先客4名ほどで、順番に握ってもらうのでしばし待つ。
注文したのは13貫セットのランチに、タコの頭とかがごめ昆布とかバター巻とか独自ネタをお好みで追加する。
大将に軽快に握ってもらい、できたてを頂いていく。

 

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付加的な要素をそぎ落としてスリムに仕立てた(醤油のボトルはその端的な例と思うが)からこそのリーズナブルさで、これはできれば近くに!なんだけど、遠い地にあってたまに旅の目的に、がいいのかな。

さて、次の函館は・・・2018年中にもう一度、バニラエア、また飛んでくれと祈りつつ青函トンネルをくぐる。

青森で車にスイッチして走り慣れた八甲田山を田代平周りで。
17時過ぎに蔦温泉へ滑り込み。

 

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7/15〜17 津軽海峡はしご旅・夏編(その1)

7月3連休の旅行は、ちょっと懐かしの(大阪行ってからもわざわざか、と思われるの承知で)津軽海峡エリアへ旅立つ。リゾート路線に触手を伸ばし始めたバニラエアを活用して、函館まで片道1万ちょっとで一気に。
成田からは上手くっているようにみえる函館&奄美関空からでは180人乗りをデイリーで飛ばすのはやはり重いのか。
奄美は今のところ(18年1月)毎日運航も土日で往復1万切るような投げ売り状態、函館にいたってはいつ飛ばすの?の運休に近いレベル

この3連休の時も、搭乗率は8割切るぐらい。値段もそこまであがらず、直前買いでも15千円レベルだったと思う。もっとも、函館の宿が完全満室状態で、着地の供給が追い付いていないのも要因といえそう。
新幹線できているゆえ、流れ込みの手段はいくらでも。とはいえ、LCCでさくっと大阪から北海道の地方都市へ飛べるのはありがたい。夏のピーチ釧路線にも大いに期待!といったところ(知床まで2泊3日なんてのも容易になるわけで)

***

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とはいえ、フライトスケジュールは15時発と旅行にはちょっと使いにくいタイミングではある。

 

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函館について、駅までのバスに乗ったのは17時過ぎ、初日はほぼ夜景観光ということになる。もっとも、繰り返しだけど函館は、夜景とローカルグルメ(個人的には、この3つ)を楽しむに尽きるので、この時間でも十分かと。
ラッキーピエロのチャイニーズチキンバーガー
丸善瀧澤商店の鮭とば
・しげちゃん寿司

もう何度も行ってるけど、年に1回は寄りたいと思ってしまう。
宿にサッと荷物を置いて、函館山行きのバスが出るまでと立ち飲み。

 

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もちろん駅裏手の瀧澤商店にて。
完全には乾かしていないソフトな口当たりで、ビールのアテに最高だ、やっぱり。北海道来てもここでは赤星で。今回はイカ刺しおいてなくて、他は乾きもので済ます。にしても、明るいうちから混んでますわ。

 

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18:45のバスで函館山を目指す。ロープウェイで行くのが王道だけど、やっぱり高いし、今日はどれだけの待ち時間になるのか・・・気が遠くなるのでバス一択である。同じ考えの熟練した旅人もそれなりに居て、さながら通勤バスの様相で山を登る。

展望台に着くころにはだいぶ暗くなって夜景が輝き始める。にしても、ひたすら人が多いので、上の段の方から賑わいも入れての構図で無理をしない。

 

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前回(11月)のような凍てつく寒さはなくて、人込みの熱気あれど涼しい風が吹く。

 

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20時過ぎのバスで下って赤レンガ倉庫エリアへ。ロープウェイはやっぱり相当長時間の待ちを強いられている状況だが、こちらは1本飛ばせは10分前後並ぶ程度で済む。函館山へは、このバス一択だと思います。


降り立った赤レンガ倉庫街はもう1日の終わり感が出ていて活気がない。函館山に居た数多の観光客はどこへ?

 

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空腹もあり、塩ラーメンといえばの「あじさい」へ。中国(台湾?)からの団体の合間に入って、しばし待つ。

この後にラッキーピエロも外せないので軽めにハーフサイズを。

高速バス乗車記録 有馬急行線

大阪-有馬温泉 有馬急行線
2017年12月24日
阪急三番街13:00 → 14:05有馬温泉
阪急バス 運行便


発車10分前に窓口でチケットを購入すると、最前列をアサインされる。つまり、それなりに空いているのかと推測しつつ。意外にも運転手の手元にある座席表では、6割ぐらい事前予約で埋まっている。

同じく直前購入組も多くて昼間の微妙な時間の便ながら、ほぼ満席という結果に。 

 

車両は11年式のセレガーラで11列トイレなし近距離タイプ。乗車口上には有馬温泉線の運賃表が埋め込まれていて、ほぼ専用運用の様子。テープ&方向幕(LEDだけれども)はこれに加えて三次線もあるけど、トイレないし、続行便用?


新大阪で乗り込むだろう、10席ほどの空席を残して三番街を発車、ひとつ前のアルピコ長野行きに続く。だが、渋滞に巻き込まれ信号の度に2分停まる、すぐ次の信号を繰り返すという。

定刻の倍以上かかって、13:20過ぎに新大阪に着くと、待ちわびたようになだれ込んで、係員と渋滞諦めの言葉を交わしてさらに北上する。千里ニュータウンからの乗車はなし。交差点をかき分けて、中国池田ICまで48分もかかる。
これはけっこう遅れるのか・・・と思いきや、高速走るのは20kmちょっとで14時過ぎには一般道へ。

 

ここから有馬温泉まで残り3km、終点間際で阪急バス・・・だけどしゃっとした新車風の、高知線とスライド

 

なるほど、高知から直接誘客とは。バスと飛行機、所要時間と運賃ではっきり区分けがついているからこそ。ここで1泊して、神戸大阪回って戻るルート組めるわけで。

市内の渋滞の割にはそこまで遅れることなく、さっくりと有馬温泉のバスターミナルに到着する。三宮回りで電車乗り継ぐより早く、同じ値段で直行できるのはやっぱり明らかな強みだと。歴史は70年近くに及ぶ老舗ルートだけど、高速使って時代にうまく乗って、それなりの車両で回せているのは稀有な例だと感じる。


阪急バスは高速路線、それなりに長距離で明らかに需要見込める王道ルートばかり(微妙なものは観光の方にアウトソーシング)の中で片道1時間、高速を走るのは20分程度に過ぎないこの路線が残っているのは意外ではある。

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名物、炭酸せんべい

 

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温泉街を一通り散策して、太閤の湯でのんびり汗を流す。
金泉の濃さがずっしりと効いた。

高速バス乗車記録 茨城空港ワンコインバス

2017年11月24日
茨城空港9:40 → 12:40東京駅日本橋
関東鉄道 運行便


飛び石連休の黒い日は有休で埋めて、東京へ。出発のタイミングが掴めなかったのでその週に入ってからの予約手配になってしまう。最終手段は、するっお新幹線なんだけど、これよりも安くて、それなりに早い手段があれば。
電話とかかかってくるリスクを考えると東海道昼特急は不安が大きい。LCC成田は言うほど安くない。
伏兵的に浮上したのが茨城空港経由
スカイマークの神戸発で6100円ときた。
500円バスに乗ってみようじゃないか。

 

***

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飛行機は早着して8:50に外に出る。
スカイマークと春秋しかこないこれぞLCC専用な茨城空港ターミナルはかなり簡素なつくり。
出口でYOUは何しにの取材陣が待ち受けるが、この空港にお目当の欧米系外国人がやってくるとは…

 

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ターミナルで時間を潰して乗り場へ。
9:30発の水戸駅行きに長い列ができている。なるほど、朝一で関西から水戸に出ようとするとこれがベストルートなわけか。
年間7000万の補助金(と、HPの運行会社募集要綱ではお見受けする)でワンコイン空港バス走らせてまで維持する空港の、微かな存在意義を見た。

 

さて、本題我々が乗るバスは10分前に横付けされる。11列後方トイレ使用の中距離高速バスとしては豪華な設備と思う。車両も新しい。
デザインナンバーつけていて、一瞬白バスにも、思えるが。

 

予約13名+飛び乗りで総勢20名弱を乗せて東京へ。
7日先までの航空券有効だからと、来週茨城発のチケットみせてワンコイン乗車する人も。策士ですな。

定刻きっちりに発車したものの、高速に乗るまで、石岡が遠い。下道でダラダラと進んでは詰まるの繰り返し。
高速に乗ったのは10:25頃で、さらに首都高方面は渋滞の旨、自動無線が流れる。

茨城空港行きが1時間40分の所要時間に対して、東京駅行きは2時間半と極端な時間差がダイヤ上ついている。いくらなんでもと、早着すると期待してたがどうやら雲行き怪しい。

八潮PAの手前で完全に渋滞にはまる。だいぶ先の事故&金曜日でかなり滞っているようだ。1時間で10キロも進んだだろうか。
11:20頃に運転手より大幅延着見込みとアナウンスが入る。正直、八潮PAからつくばエクスプレスへの乗り換え対応を、と思いつつだったが日常茶飯事なんだろう、皆冷静に(ほぼ寝て)過ごしている。

正午過ぎに渋滞を抜けるとそこからは快調に南下していく。冬の晴れ間の様にスカッとした空にスカイツリーが大きく鎮座している。その脇を抜けて12時半過ぎに一般道におりる。
程なくして日本橋口に到着

定刻から30分遅れの到着となったが、皆疲れも無く目的地に散っていく。

 

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明らかに補助金主体のコストとバランスが取れない運賃設定、しかも飛行機利用者以外も1200円で使用可(駐車場はそもそもタダ)という大盤振舞いしてまで維持する必要があるのかだが、そうでもないと茨城空港で737とかA320クラスの路線維持はできないのだろう。

今回は神戸空港から東京駅まで6,600円だったのでコスト優先でこのルートを選択した。スカイマークが1万を超えるなら新幹線なり羽田からJALを選択するだろう。タイミングの問題

6/24 夏山登山、武奈ヶ岳&鯖街道へ(その3)

御朱印帳を手にしたことだしと、神社に立ち寄ることに。若狭国一之宮は意外にも小浜にあるらしい。まずは上社へ。織姫彦星の如くか、こちらは若狭彦神社という。

 

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人気のない、無人の寂れた社なんだけど、脆さを伴いつつも端正な古さというか、やっぱりこのような場所は空気が引き締まっている。

 

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門をくぐって鎮座する本殿は、瓦や銅板できっちりした屋根ではなく、ともすれば雨漏りしていそうな、薄い茅や板に守られた建物、つまり一見粗末
でも自然と背筋が伸び、心洗われるというか、しばらく深呼吸して落ち着ける空間を演出する。

 

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これが要するにパワースポットなのか、そんな横文字信じないけれど、日本人にとって良いところであるのは確か。

 

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対を成す下社、こちらは若狭姫神社という方は1キロちょっと港寄りに。住宅地を抜ければすぐ。
なかなか巧妙に解釈した「安全運転の誓い」に少々戸惑いつつ、造りは普通の神社なので中に進めば落ち着きを取り戻す。
こちらの方は神職が常駐していて、人の目が届くはずなんだけど、それ故にか、上宮にくらべて古民家的な劣化が進んでいるようにも見える。それはつまり、うろこのようにはがれた屋根や、雷に抉られたままのような飾りの部分
寄進を募りつつ、いつかは修繕改築の構想有らんことを祈る・・・

 

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御朱印はこちらでふたついただく。

ここまで来たら鯖寿司も手にしておきたい。港へと。

 

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漁港の売店はいまひとつピンとくるものがなく(刺身やお寿司で、明らかに他で水揚げしたマグロやサーモンを売り込むのはどうかと。原料の鯖はもはやノルウェーに頼りきりとわかっていてもこちらは譲って文化的なルーツはあるとして、だ)隣の建物の売店にて1本購入する。少しその値段にたじろぐも他に客おらず対峙して、サッと試食ですと2切れも出されたら、そのままで帰れるまい。

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***

まだまだ陽は高い。
高速なら2時間強の道のりだけど、そのコストはもったいない。
下道で南下しつつ、少し気になっていた美山の合掌造り集落へ。

とはいえ、到着したのは17時前でちょっと店じまい始まっているような雰囲気も感じる。夏至過ぎたばかりでまだまだ明るい時間だけれど、行き交う人も多くはない。

だいぶ昔のことだけど、白川郷五箇山でみたそれよりは、二回りぐらい小さく感じる。そそり立つ存在感というよりは、昔はどこにでもあった、ニッポンの原風景的な。

 

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汗は流したとはいえ、山帰りにのんびりと、腰を落ち着けるような時間でもそれを可能にするような店があったわけでもなく、15分ほど歩いて退散

冬の合掌造り、撮りに行かねば。
やっぱり本場に。

6/24 夏山登山、武奈ヶ岳へ&鯖街道(その2)

武奈ヶ岳山頂でのひととき。

 

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澄んだ青空に浮かぶ雲、見渡す限りの樹林帯
という期待した風景には及ばず、薄曇りで、雲がわいてきて(梅雨だし、雨ふらすまで大きくなるとビビったが、そうでもなく、日常的なレベルだったよう)期待に対しては75点といったところ。
渇ききった喉にポカリを大量補給、体を休ませる。
ぼーっと、うーんでもこの天気だとコーヒーをという気分には。
秋田駒の男岳山頂が、やはり理想形である。

この後もいろいろ見て回ろうと考えて、早々に下山を開始するが、しばらく稜線でいろんな風景を収めてみる。

 

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冬の晴れた日なんて、絶景に疑いないのだけど、そんな欲がいろんなものを招くのかなと。
この辺りはかなり遭難が多いエリアらしく、どうやらそれは積雪期に集中しているのだけど、夏も迷いやすい渓谷地帯ではそれなりに発生しているようだ。
冬山はまだまだ手を出せない。夏山もそれぞれの基本ルートに慣れてから、過信はしないように。

まあ、この山のメインは山頂付近の稜線帯に集約されているので、そこに至る過程は簡略な方が良い。されば、別の季節に登るとしても、同じルートか、北側からかでしょうか。


帰り道はわかり切っていた通りの急な下りが続く。踏ん張る足に疲労が蓄積し、膝が笑うほどではないが適度に休みつつ。
すれ違いに登ってくる人がかなり多い。閑散とした山だと思っていたが、コースタイム5時間半だから9時スタートでもちょうどいいのかもいれない。その数の割には車が少なかったので、路線バスでアクセスする組も割と多かったのかなと。

 

植林帯に戻るとはるか下に車の音が。見下ろす角度が今までにない鋭さ。
気を抜かずに慎重に、と。11:30に登山口に戻る。行が2時間強、下りが1時間45分あたり。

足慣らしには少し重かったが、秋は南の方で、大台ケ原か奥駈道か。


***

くつき温泉で汗を流して、小浜方面へ。
鯖街道なる道を北上していく。

京都に〆つつの鯖を担いで運んだらしい。いまは割と流れの良い山間の道

 

トンネルを抜けて道の駅熊川宿が左手に。街道当時の風情を残して…いるようないないような。旧道の風合いはそれっぽいのだけど、建物は今風の、いや寂れた郊外で面影はない。

 

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まだ昼過ぎで時間はたっぷりあるので寄り道しながら進む。

続いて瓜割の滝へ。豪快な滝というより、名水の場所らしい。

 

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ちょっと高さのある渓流がメインで、湧き出る水を求めて多くのポリバケツが。

昔の人はこういう場所を崇めたわけで、鳥居ありつつ、少し日が差してくる風景…を写真にうまく収まることはできず。

 

 

 

6/24 夏山登山、武奈ヶ岳へ&鯖街道(その1)

梅雨の季節はやや抑制的に。土日で泊りがけは少し抑えて大阪で過ごす日々
とはいえ、予報が好転すれば落ち着いてはいられない。

 

 


ようやく今年1回目の登山にと、まず目をつけたのは奈良の大台ケ原~和歌山に下って木津路・十津川~那智あたり。金曜の朝まで悩んだが、梅雨前線が少しずつ侵食してくる予報に断念

 


秋に行けばいいか(と、いいつつ、紅葉に追われて冬になってしまうのは明らか)代替案として、関西の北の方へ。登る山は伊吹山にするか、琵琶湖の対岸にするか。高山植物の乏しい時期に伊吹山はいったんパスするとして、あとは稜線歩きが楽しめそうな山・・・目をつけたのは武奈ヶ岳
車借りる前に書店で登山マップを調達

 

コインパーキングに停めて、早めの就寝

高速代がもったいないのと、登山の基本は早朝出発と肝に銘じ朝焼けが少し不気味に赤く染まる4時半に出発する。

 

国道1号線をのろのろと(車は少ないが、信号は容赦ない)京都を目指す。大阪→京都は下道で1時間20分ほど。高速なら40分・・・やっぱり電車で移動すべき区間ですな。

 

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7時に坊村登山口の葛川市民センター駐車場に到着する。まだ車は数台レベルで閑散としている。準備を整えて7:15、出発!淡々と植林帯の山裾を登っていくが、局地的でなく、ほぼ常に急登を強いられる。

 

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まだ日差しは強くないのだけど、風が通らないのでかなり蒸している。汗が噴き出す。瞬く間に水分を消費する。ここまで汗をかくのは、まだ体が慣れていないからか、あまりにも酷な坂道だからか。
九十九折を見上げる、首が痛く、頭が重くなる。先が見通せない。

 

30分ほど耐えると辺りが広葉樹に代わる。適度に手の入った雑木林といったところか。稜線に近くなり、穏やかなインターバルといった平坦路も交じるように。1時間ほどで一気に700mほど標高を稼ぐ。

 

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このコースは比良山系では初心者向けで道がはっきりしている(とはいえ無雪期でも時折道迷い遭難が発生しているらしいが、確かに地面に緑が乏しいので、登山道かけもの道かの区別は悩むのかもしれない)のは利点だが、コースタイムが短い分、急登を強いられる。明らかに不慣れっぽいご夫婦が11時スタートぐらいで入ったと思わるすれ違いも帰りにあったが、これはちょっとまずいと思います。

 

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さて、夏道・冬道が再び合流する地点を過ぎ、見上げると空!な坂を越えると御殿山(1,097m)に着く。一気に視界が開けて、武奈ヶ岳の山頂(と思ったがそのひとつ前の地点だった)まで、歩く先が手に取るように。これぞ目指していた稜線歩きである。

 

これまでは、森林限界を超えた岩場の稜線歩きがほとんどだったが、今回広がるのは青々とした風景、積雪によって木が育たず開けているのは東北と同じだが、荒々しさはなく、穏やかな散歩道を進む。

 

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9:20、スタートから2時間ほどで山頂に到達する。しばし休憩、北の方に育っている雲をみて、お湯を沸かすのはやめておく。

6/18 西成を歩く、正確には駆ける(その2)

残念な世界を目の当たりにした飛田新地を去り、西側の本格的にあいりん地区のエリアへ。

  

通りのスーパー玉出まで戻って、高架になっている今池駅をくぐる。

高架下アーケードのもつ焼き店、また次の社会へ来たことを知らせてくれる。
自転車でスピードを落とし…ここでも、押して歩くことはできず。

 

なんだろう、決して衰退した商店街ではないのだけど、活気ではない、何かが蠢くような混濁した感情を生む街並み。

空が見える場所に出る。

 

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要塞・西成警察署
ここで立ち止まって一息つく。辺りを見渡せば、路地はおおむね普通だ。


でも歩く人はやっぱり高齢の男性ばかり、当てもなく彷徨っている、のか、定位置に佇んでいるのかはわからない。
目はどこかうつろで、澄んではいない。

 

そのまま、あみだくじのように通りを折れながら、少しずつ北上する。
「福祉の方歓迎」とかいたアパートが並ぶ。いま、この街に報道のスポットが当たらないということは、景気は良いんだと思う。雨風にあたってすこし古くなった横断幕が歴史を語っているのかも。

 

屋台骨を支えてきた仕事がここにはあったらしい。
人は誰しも、それらしく生きていく社会であってほしい、衣食足りて礼節を知る。

 

実際のところ、新今宮駅に近くなればごく普通の街のようにも見える。
この辺りは紆余曲折を経て?ゲストハウスになった建物もあり、浅草~山谷の東京安宿エリア北端に近い(要するに、それでも山谷ではあるわけだが)雰囲気を持つ。

 

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駅を超える、正直ちょっとホッとする。

何で自ら、この街を歩いて、いや、通過してみたいと思ったのか。
しかもその意思は、大阪に来て芽生えたものではない。東北に残ってても東京だったとしても、次に大阪への機会があれば、見ておきたいと考えていた。

 

 

スラム的なものに対する好奇心であり、海外のそれに飛び込む勇気はなくの「安全な」社会科見学だ。

それでも、あいりん地区をこの目で確かめておくのはありだったと信じている。

 

予想以上に高齢化が進んでて、労働者の街ではもはやなくなっているが、なんだろう、東京オリンピックが終わって、新今宮星野リゾートができるころ。ジェントリフィケーションは着実に。景気には浮き沈みがある。その時、このエリアはどのように捉えられているのだろうか。

 

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6/18 西成を歩く、正確には駆ける(その1)

大阪へ来て、初めての大阪に留まる週末
土曜は飲みに出て、日曜はゆっくりと。でも、ちょっと出かけてみようとかねてから温めていた社会科見学へ。

 

西成区、いわゆる「あいりん地区」の核心部を目指してみようと思う。

リーマンショック云々の頃に盛んに叫ばれ、最近は福祉の町になったとかいう論評はたまに聞くし、横浜トリエンナーレでも「釜ヶ崎芸術大学」なるユニットの作品が出展されていたので、それとなく認識はある。でも、実像と空気感は歩いてみないとわからない。
いや、歩くのは怖い。自転車でくまなく走ろう。

 

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人相は生きてきた歴史そのもの、

以上が率直な感想

 

さながら要塞の西成警察署、欲望渦巻く飛田新地、「アジア」とも違う沈殿した臭いが漂う今池駅のアーケード

それらはすべて現実で、そして循環する世界の一部だと。
少しずつ、認識しようと試みている。

 

 

***

 

まずは南下して一路住吉大社を目指す。
これは別に禊とかお祓いの意図はなく、ただ先々週の香取神宮からの流れで御朱印を集めつつ、旅の足跡にと思っていただけのこと。足元も忘れないように。

途中、芦原橋の駅前で面白いマーケットに遭遇する。
テントに屋台カーに、イベントスペースも。楽しげな青空市

 

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そして、結構こだわり品とか、オーガニック的な志向が高いように見える。少し気になるものもあったが、家族連ればかりで、チャリ的軽装では少し浮くので、軽く1周みてまわり、さくっと抜ける。

 

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住吉大社は、歴史の重みを感じるというよりは、端正な神社そのものといった雰囲気、週末なのでそれなりに人はいるが、年始の混みようにあわせたかの如く広大な敷地なので、どことなくのんびりした空気が流れる。

 

さて、結局少し心洗われた気持ちになって、本丸へ。

 

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路面電車に沿って北上していく。
スーパー玉出のでかでかとした看板までは、どうってことない下町エリアだった

(そして、玉出は冒頭の芸術作品の影響で、あいりん地区(のみ)にあるスーパー、パチンコ屋の勢いでつけられた名前)と思い込んでいたが、実際は、あちこちに40店舗以上あって、しかも由来は地名だったという。反省。)

 

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さて、息を整えてまずは右折

飛田新地という、小料理屋と称する長屋街へ。

 

太陽照り付ける昼間だけど、残念なことに活況を呈している。
率直に言えば、ここで用を済ませる人間を少し冷淡な目で見てしまう。

なんだろうな、法律的にはとりあえず上手く問題ないことに交わしている世界だけど、明らかに不自然で、やっぱり心の貧しさを感じずにはいられない。

呼び込みの女たち、何という目つきをしたものか。

  

自転車で通過して、ちょっと見ておいて、これでも反吐が出そうな場所だった。うーん、やっぱり本質的に何かを間違っている世界だ。