津軽五所川原駅に戻り、いよいよストーブ列車に乗り込む。
旧型客車2両に、通常の軽快気動車が1両+機関車の編成
本数が少ないので、専用に走らせるわけにはいかず、ということだろう。
発車20分前から改札が始まり、実は2両のうち片方は団体専用だったので結構車内は混み合い相席で何とか座れる程度。それでもみんな、ストーブにテンションが上がっている。するめが飛ぶように売れていく。順番に焼きますかねというアテンダントもあたふた。結局動き出す前にほぼほぼ焼き切ってしまうわけで、そうなると酒も進む、ビールも(ドライバーだったのでノンアルコールで我慢・・・)
走り出すと、やっぱり旧型客車ゆえかなり揺れる。独特のサウンドというべきか。ストーブがあるので、車内は結構暖かい。焼くものがなくても、これが本来の役目なわけで。アテンダントさんによる観光案内が続く。
「この辺りが、吉幾三の出身地です。わ、が嫌だった村はこのあたり」となかなか興味深い紹介もありつつ、うん、今日は少ないのわがってるけんど、雪多すぎるべさ。
景色もはじめはこの時期にしては珍しく、結構遠くまで見渡せたが、金木駅が近づくにつれて、通常の白銀世界に戻っていく。30分強の小旅行は気づけはおわりがみえている。途中交換駅の金木で、対向列車に乗り換えて戻る。自分たち以外にも、半分以上がそうしたさくっと楽しむ派で、移動が目的ではなく、アトラクションとして、である。復路は、通常の「津軽21形」と称する、要するにJR九州キハ125であり、島鉄キハ2500でもある、一時期流行った新潟トランシスの気動車なので、まま、乗り慣れたいつもの感じ。比較してみて、ストーブ列車の趣きをかみしめる。
淡々と津軽五所川原駅に戻り、買い出ししつつ今宵の宿へ。
1泊1,000円、暖房代500円の梅沢温泉に泊まる。暖房代の比率の高さといい、自炊自由のおおらかさ(そもそも、宿主にお会いしていないが・・・)といい、奇抜すぎる温泉といい、話題性に満ち溢れている。
軒下に雪が集められていたので、酒を並べて記念撮影
なかなか、ひどいものだと思う。
さてさて、温泉は相変わらずの激渋さ。常連さんの洗面道具や長靴がならび、琥珀色で石油のような香り(油分はあまり感じないけど、ちょっと関東の黒湯にも近い)、やっぱり海辺の塩味を強く感じる。雰囲気もシステムもだが、湯も劣らず個性的
でで、相変わらず、めちゃくちゃ熱い!寒いからぬるいよ(と、行っていたに違いないが、詳らかには聞き取れない)地元のおっちゃんを横目に、少しずつ体を沈めてはあがり、プラス10センチを繰り返す。
温泉が濃いのと、熱いので、あっという間に茹でられる。
即ち、ビールがうまい。
料理は先輩シェフにお任せして、ひたすら食べる側に回る。
豚三枚肉のチャーシューは「時間さえあれば簡単にできる」とレシピを教わる。
何度かリピートしたんだけど、時間のかからない鳥ハムに、最近常備肴も移行中である。ラードの処理がやっぱりちょっと手間がかかるんだよね・・・タレの割スープとかはめちゃくちゃ美味しいんだけども。
肉厚のホヤと、タラコの煮物
どれも、どれも日本酒に・・・・
呑まれて、ちょっと休んでまた呑んで。年に何回かしかやってはならぬ、旅の醍醐味