岩手から旅日記・大阪編

週末、東北をあちらこちら。→17年春から大阪へ。さらに名古屋

'16 12/10〜11 18きっぷで北東北ローカル線めぐり(その3)

あくる朝は安宿をさくっと出て朝日を浴びて八戸駅へ戻る。
この街に泊まったのは朝市に立ち寄るため。去年も12月のこのタイミングに居たような気がする。毎年振り返ってみると旅のサイクルが定着しつつあって、そろそろ飽きが・・・来ることがあるのかな。

まだまだ、行くたびに新しい発見があるからやめられない。

陸奥湊まではすぐそこなので18きっぷは使わずに普通に都度購入、今日もキハ40の一角にたたずむ。

 

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太平洋側だけあってうっすらと雪か霜か微妙にはりつつも、晴れ渡るやわらかな光で津軽の厳しい冬とはやっぱり違う。どちらが良い?
晴れたら津軽、吹雪くくらいなら南部
ただ、盆地の盛岡は南部でも極寒で辛い。夏はいいところなのに。そう冬の盛りは毎年思う。

 

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地面は氷はってて忍び足で皆歩く岸壁朝市
それでもがっつり賑わっている。
神子田にはないハレの日感、揚げ物からコーヒー経由刃物屋まで一通りなんでもそろう。
季節柄、りんごを売る店も。
普通にふじや金星じゃ面白くない。

 

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ここでもコーヒーで暖まりつつ、そろそろと、隅々も。

 

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確かにクロワッサンはバターたっぷりなので、そこにガーリック入れてまう思い切った商品!

がっつりニンニクでおつまみにいい!と思うが、持ち運びには不適、バスで匂いきついのはと思いその前に頂きました。

 
一通り観て回るだけであっという間の1時間、そろそろ撤収し始める店も多い。

新種のリンゴとから揚げ、南部せんべいに・・・この辺りを買い込んで。

 

帰りは本八戸駅からハッセー号に乗って戻る。

'16 12/10〜11 18きっぷで北東北ローカル線めぐり(その2)

秋田で1時間ほど時間が空いたので駅周辺をふらりと。

市民市場の看板があり微笑ましくて1枚

 

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センスの良いバスターミナルとデパート立ち並ぶこの辺りはそこそこ栄えているが、飲屋街の方はかなり寂れていた印象があって…

高速や新幹線で支店経済も無くなってきているので出張族頼みになりつつあるか。

 

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駅に戻り、しばしのインターバルでリゾートしらかみに乗り込む。
あれあれ、閑散期でガラガラじゃないですか。

 

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ビールを流し込みつつ、こんな長旅でしか開かない小説を。
それも、かなりライトなものではあるんだけれど、黒野伸一の『経済特区自由村』
ストーリーよりも、自給自足と資本主義のバランスを問いただされるように読み進めていく。パッケージとしてはもちろん小説だけれども、ついこの前の大麻村的なコミュニティに成り下がってしまう解き放たれた空間になってしまうか、宗教的に理念に突っ走って八方ふさがりになるか、「新しき村」のようにひっそりと残り続けるか・・・

「都市」と「地方」住むならどちらか。
まだできるだけ大きな都市に居たい。
いつかは地に足つけて生きれる環境を見つけたい。
西に帰るか、新しくどこかに流れ着くかはわからない。

 

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いつの間に夕暮れをむかえて、そこそこ荒れる日本海を眼下に徐行運転
深浦で行き違った橅編成のバーカウンターに並ぶ日本酒に羨望のまなざし。

 

 

鰺ヶ沢につくころには漆黒の世界
駅近で平目丼食べられるところがあれば途中下車とも考えたけれど、そもそもこの時間帯に開いている食堂少なく、しかも片道20分では間に合わない・・・
そのまま目的の夜汽車撮りに入る。

 

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木造でリゾートしらかみを降りて、巨大土偶にこんばんは。時刻表とにらめっこして陸奥森田・撫牛子とジグザグに撮っては乗り、降りては後追い。

 

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雪が思いのほか少なくて、うっすらと積もる程度
それでも適度に待ってくれているので、なんとなく冬っぽくなればと。

 

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そして、もっと降りしきる雪の中を・・・という構図も狙いたい。

またリベンジをと次はカレンダーとにらめっこ、果たして。


その日のうちに盛岡に戻るか、日曜に八戸回るか悩み・・・
折衷案で、八戸泊~朝市よって高速バスで戻ることにする。

八戸→盛岡はどうやっても18きっぷでつながらないので、
もう1日分使うかも悩みどころ。

 

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20時半に青森に到着
いつものカウンターで軽くビールを飲んで
(大将に顔色悪いと言われたが、なるほど、寒風に曝しすぎたようだ)

もうひと区間八戸駅の近くで一泊。
しっかり計算してみると、この日の運賃だけで1万円近くてほぼ元は取った。
あと4日分、どう使うかな。

'16 12/10〜11 18きっぷで北東北ローカル線めぐり(その1)

この冬は曜日周りが良くて、1月の3連休にも使えて、初日も土日から・・・
さればと3年ぶりに青春18きっぷを手に取る。

まずは初日、北東北に残る国鉄気動車を、そしてその冬景色を収めたいと思い立ち、秋田から津軽~八戸を巡るルートを考え付く。
どうしても移動時間足りないので、満席になっては困ると移動手段として「リゾートしらかみ」の指定席も確保して準備は万端

 

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眠い目をこすり北上→横手周りで秋田入り。
豪雪地帯の湯田周辺はやはりの大雪でしっかり雪景色、秋田市内に入れはさほどでも。
まずは単純往復の五能線、キハ40系2連
乗り継ぎ5分だったので席はほぼ埋まっており、唯一座れそうだったのは
連結部分の車掌席、ということでこちらに収まる。足元のペダルを踏まないよう気をつけつつ・・・

 

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視線も高くて片側しか見れないけれど、ちょっとテンションが上がる。
結局終点までをこの席で過ごす。

運転台越しの左側はずっと防風林やら住宅地でシーサイドな景色はなし。
右手に寒風山が見え始めたら久しぶりの男鹿半島に到着した。

折り返しは1時間、名物といえばもちろんなまはげであり、ゴジラ岩なわけだけれどこの時間ではどうにもならず駅周辺を散策する。

 

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街を見下ろす神社に登ってみたり、ちょっと人が集まっているマーケット(といっても月1回限定の持ち寄り商店)を覗いてみたり。

ひとつ発見は「グルメストア福島肉店」のコロッケとカツサンドがめちゃくちゃ美味しかったこと。

 

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確かに、安くはない(下町的な手軽な総菜屋だったらこの値段ではない)のだけれど、(ラーメン屋のようにひけらかすわけでもなく)控えめにこだわりを貫いている、コロッケを一つ頼むと、その書き添えもついてきた。
近所にあったら、週に1回はこのコロッケ食べてる。

 

男鹿駅を橋の上から。昔は引き込み線とかフル活用して賑わっていたのだろうと、微かに想像できる。

 

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まだ朝晩は4連とかかなり繋いだ編成が走っているようだが、駅のポスターには来年から新型車両を導入します、と。

代わり始めれば、あっという間。

 

最後に、別の機会に有名な撮影ポイントから撮ったやつ。

 

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'16 11/26〜27 酒を求めて流離う盛岡の週末(その3)

怒涛の飲み歩き、翌朝のんびりとはならない旅人たち。

朝だからの光景と、(少し遅めの)7時過ぎに神子田朝市へ。
既にピークの時間帯は過ぎて、今日の分売り切ったしそろそろと腰を上げていくおばあちゃんもちらほら。

 

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まずはお決まりだけど、朝市コーヒーを。
これをもってぐるっと回るのが、ちょっとした至福の時間だと思う。


白菜、大根、そろそろ寒締めの逞しいほうれん草
リンゴはふじ系統と金星、おやおや気が早い「はるか」も。まだ11月だったんだけれども。
どれもスーパーで買うよりも安い、そして今の野菜高の影響もさほどでもない様子。庭先野菜のおすそ分け、というと年間300日開いている中で安定的に売るものを調達してくる努力に脱帽だけど、憩いの場でもあってお年寄りの生きがいでもあるはず。

 

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さて、何も食べずでは空腹に耐えかねるので朝市ラーメンを。細く長い店内を横歩きで奥の方へ。

 

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正統派の醤油ラーメン、鶏と煮干し系の出汁に細い縮れ麺
飲み明けの胃袋を攻撃することなくすんなりと収まっていく。


この辺りは古い街並み残ってて、おもしそうだと流れで散策して、ふたつの湧水を飲み比べ。
大慈清水」はあさ開の仕込水と源流を同じくするまろやかなクセのない軟水
「青龍水」は少し硬度を感じる水でしっかりした味
至近距離だけどここまで性格違っているとはびっくり。
どちらも組合を作って地元の方々が管理している。そういえば、盛岡で水不足という話は聞いたことがない。雪解け水に地下水に、資源が豊か。


大慈寺原敬墓所も参拝する。遺言通りということらしいが、いわゆる普通のお墓で名を誇るようなシンボルはない。

盛岡って意外と有名人輩出してるのね。

 

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名残の紅葉が参道を染める。


散歩の〆は福田パンへ。

どれにしようか迷って、今回もあんバターに手を出さず。

 


朝からちょっとした盛岡新発見
意外と興味深い街じゃないか。

'16 11/26〜27 酒を求めて流離う盛岡の週末(その2)

中津川沿いを歩いて20分ほど、菊の司向かいのもっきり屋、平興商店にたどり着く。

 

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菊の司は旅宿での「熟成酒」(八幡平アスピーテラインの麓にある酒屋が菊の司はじめ各種の日本酒を手元で熟成させていて、運が良いとにやりとすごいのが出てくる)定番品だけど、今回手をのばしたのはピチピチの新酒&にごり酒系統~どれも適度に酸味が乗っていて、飲みやすい。角打ちなのでつまみは湯豆腐だったり、乾きものだけれど、4合瓶をそのまんまの値段で飲めるのでついつい・・・4人で3本あける。

 

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NHK?の取材が入ってて、でも誰かタレントがいるわけでもなくひたすらスタッフが声をかけて飲んでる様子を収めて・・・72時間張り付く例の番組?よくわからないけど、頑張って当たり障りのない会話でカメラに対峙する。


奥の本丸テーブルは常連さんと通りすがりの数人が打ち解けてこれぞの雰囲気を醸していたけれど、我々4人はここでは「団体」になってしまい、己で囲い、酒を飲む。いや、飲みすぎる。
普段もちょっと散歩がてらで行ける距離なんだけど、単騎で突っ込んでいく勇気は、まだまだでない。その前に、『とらや』の関門がある。(完全に、吉田類太田和彦路線)


さてようやく日が落ちたところで、今回のメイン、『ドゥエ マーニ』のジビエ入りコースへ。昔ながらな街並みに面した通りにあって、2階席もある・・・と思いきや1階のこのスペースだけ、というかなり小さな造り。たしかに、予約無いと入れなさそう。

 

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短角牛レバーのムースに、ハツのロースト、放牧豚のホルモン煮込み、さらに猪肉入りソースのパスタと独自路線を突っ走る組み合わせ。


普段こんなところに来ないので、定型のイタリアンって何ぞや?が率直なものいいだけど、驚き続きで、頭回して深酒防ぐ。(飲み過ぎなだけ)
盛岡、意外と奥深い街だぞ。

 

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そして〆の7軒目は『スコッチハウス』へ。
好きな人には夢の空間、序の口者も心くすぐられる世界

銘柄なんて一言添えるには畏れ多く、こんな酒お願いしますと。
塩気のある個性的なもの。イメージしたのは余市のピーティ&ソルティー12年(今はノンエイジだけど、この路線)

やってきたのは、タリスタースカイ
ピントばっちり、これ美味しい。酔舌にもわかる。

 

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背伸びしてこんな空間に慣らしつつ、板についた大人になりたい。


巨艦撃沈も散見されるようになり、盛岡ナイトは幕を下す。

でも、旅路の朝は早い。

'16 11/26〜27 酒を求めて流離う盛岡の週末(その1)

山菜ときりたんぽに通う旅宿に集ったメンバーで盛岡ナイト、下暗しで何か発見があるかもしれない。溺れて見えてくる先に。

 

正午に玉山ホルモンで口火を切る。玉山・・・すごく寒いところ、という印象のみで立ち寄ったこともなく。

支所前食堂と名乗っているが支所はどこ?の不思議な場所にある。でも確かにそういう職場の需要がないとやっていけなさそうな場所ではある。

 

すんなりと通されたが、5分と経たず列ができる。やっぱり人気店らしい。

 

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ホルモン鍋を4人前、どーんとキャベツの山が目の前に。

 

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火を通して10分・・・15分・・・
ようやく標高が下がってきて食べ頃に。
辛味噌味でがっつりニンニクが利いたスープでもちろんモツの臭味は微塵もない。ぐつぐつ煮立つ横にはビール!


もつ鍋は一人前650円で、ご飯とビールを足しても1,000円ぐらい。こういういい方はどうかと思うが、コスパかなり良い。

いや訂正、わざわざ足を運ぶ価値がある!


食べきることには早40分ほどが経過・・・大半のお客が鍋をつつくものだから、回転はかなり鈍い。待ちもまだちらほら。
なんだろう、時間の感覚が他の行列店とも違う。捌きを優先するなら、厨房である程度火を通せは1.5倍のお客を受け入れられそうな気もする。
それでも、このペース。
そんなもので、ちょうどいい。

 

 

市内に戻って、行きつく先はお酒の香りがするところ。


べアレンビールとあさ開、五枚橋ワイナリーを巡って盛岡の地酒を一通り。

 

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べアレンでは試飲に飽き足らず、アルトやケルシュを追加購入する。
クオリティは高いと思う。古巣とはものづくりか、マーケティングかで揉めたのか?
べアレンの缶ビールはみたことがない。全国に販路広げるほどロット作れないのかもしれないが、もっと有名になりそうな気がする。
常陸野ネストみたいに全国区に・・・ってあれもいつも間にか缶ビールが出ていたわけだけれども。

 

自分はフルーツ系が気になって、イングリッシュサイダーとか洋梨のに手をのばそうとするも、旅の先輩に邪道たる視線を浴びて・・・こんどスーパーで買ってのもっと。


五枚橋は昨年ぐらいまでは割とバンバン試飲させてくれていたのに、今回は普通の売店な感じで、忙しかったか方針転換になってしまったのか。もっとも、飲むこと前提でつれてくるなということかもしれない。


一番美味しいと思うのは夏場に出るシードル+梅果汁のお酒。確か現地と菜園の川徳で週末に売るかどうかぐらいのプロトタイプ的な感じだけれど、飲み飽きせず、独り一晩で開けてしまった覚えが。(後半、もうろうとしている)

 

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このあたりで15時を回ってきたので県外組の宿へ荷物と車を置きに。
合間に出て来たのは鳥飼と「洋酒ケーキ」・・・南蛮へのあこがれ感を感じさせるパッケージ、中身はカステラのラム酒漬けといったところか。
酒飲んでる流れ抜きにしても、素朴で美味しい。蒸留酒をショットで飲みつつこれはあり。
ちなみに、広島県の内陸部のご当地フードらしい。
意外に戦後、というか20世紀後半生まれだけど、でももう半世紀たってて、昔は洋酒高かったことからしても、ぴったりなちょっと背伸びしたごちそうなのかも。(特に昔は輸入のウィスキーが高くて高級品で・・・うーん、ドンキで安いよ今はと実感つかめない。しいて言えば、国際空港の免税店で、仰々しくシーバス並ぶのみておやおやと)

さて、ひと休みの後にまだ明るいながら更に繰り出す。

'16 11/19 東京散歩、さいたまトリエンナーレへ(その2)

岩槻駅に戻って裏手にある東玉社員寮のアーティストインレジデンスにも立ち寄る。6畳一間の簡素なたぶん昔ながらの寮跡地でこれぐらいのスペースがアートイベントにいいのだろう、山形でも土湯温泉でもみてきた箱

壁にぶつかる度に「私は幸せです」と発するルンバに慄きつつ、機械に諭される自分が悔しくも、やっぱりこういう社会問題投げかけ的なアート作品に惹かれてしまうのです。

 

しっかりみてると結構な時間になっていたので武蔵浦和駅周辺をささっと流しみることに。

 

アイガルス・ビクシェ

『さいたまビジネスマン』

 

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この芸術祭の象徴的な存在になっている作品で、確か私もこれを新聞記事でみて足が向いたわけだが…

よく見ると随所にへばりついている蜘蛛と蝿が気になってしかたがない。

それさえ気にならないほど寛いでいる、という解釈も?やはり疑問に感じてしまう。なんだろう、足を伸ばして大局的にたっても日本人のビジネスマンに張り付いている強迫観念…のように頭に残る。

 

最後は近くのこちらも旧社宅を活用した作品群を。だいぶ手を加えてる作品も多い。

障子で障子に描いた絵を〆に。

 

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全体的に作品が散らばってる割に、なんだろ、惹きつけられて時間を忘れることはなく淡々と。「なぜ埼玉?」を意識しすぎるあまりピンとこない作品がちらほら。

だから、なぜさいたま市エリアでイベントを開く必要があったのか?横浜への対抗心?街に根ざした文化や顕著な歴史も薄い中で、何を目指したのか釈然としないまま。

 

***

今回の宿はこちら。

 

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直前に取ったので有名どころのゲストハウスを取れるわけもなく、大箱系のサクラホテルグループも満室、普通のビジネスホテルだと5桁行きでカプセルよりましとこちらの新興勢力に。

 

結論、ミスった。

 

カギがないのはまだしも、出来立てなのに随所にに清潔感がない。デザイン性でなくコストカットでのトタン板仕様が丸出しで、いまはインバウンドと景気そこそこだから旅行客でそこそこ回せそうだけと世相が暗転すると一気に貧困ビジネスとか、現代の山谷とか、そんなアイコンになりそうな…

 

ベッドも荷物置く鍵もなく、スタッフも最小限で回してて、中国語対応必要とはいえ、日本語力に疑問あるフロント1人ではちょっと無理がある。

しかも、運営会社が「わけあり本舗」っていうのは、なんだろう、ちょっとした悪い冗談のような気がしてならない。

 

東京の宿不足は深刻なり。

 

高速バス乗車記録 アーバン号仙台→盛岡

2016年12月18日

仙台宮交バスターミナル17:40 →  20:07盛岡駅西口

JRバス東北運行便

 

いわきからの帰り道、こちらのバスは宮城交通が絡んでいないので東口到着となってしまう。乗り換えに不便なので広瀬通で降りて40番まで歩く。

5分前に到着したタイミングでちょうど入線、先ほどと同じJRバスだがこちらはトイレなしの11列シートでこのアーバン号をベースに、米沢とか若松線も担当しているらしい。

 

夕方の混む時間帯だが乗車整理もなくそのまま乗り込む。窓側の席は取れなかったが、総勢30名ほどの乗客ゆえ思いのほかゆとりが流れる車内に。

 

ひとつ前の35分発の茨城交通日立・水戸方面行きが2台運行でかなり盛況の様子。ダイヤを見ると水戸辺りを朝6時に出て、折り返しのこの便は到着23時過ぎとかなり極端なダイヤを組んでいる。いや、車両は折り返すにしても乗務員はワンマン片道ずつの行路とすれば…可能なのか。

たぶん使うことはないが興味を引く路線だ。

 

そんな茨城行きと同時に出発、広瀬通からの乗車はなし。

今日はかなり暖かかったので見える範囲には雪が残っていない。乾いた路面を北上していく。

運行表よりも少し早めに中尊寺PAに到着しての開放休憩、ここまでくるとやっぱり多少行きは残っている。しかし、ささやかに落ちてくるものは雨でちょっとこの時期としては不釣り合いでもある。

 

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その後も安定した走りで快調に北上していく。思いのほか車内が明るく、読書が捗る。あとは溜まり過ぎている旅の記録を書きとめたり。こんな風に時間を有効活用できるならバス旅も決して非効率ではないと思うのです。

 

減速したかと思えばすでに盛岡南インターまで到達してて、車通りが引いた西バイパスを快調に。冬季ダイヤもなんのその、普段と同じ定刻で盛岡駅に到着した。

 

高速バス乗車記録 いわき→仙台

仙台ーいわき線

2016年12月18日

いわき駅前14:25 → 17:23 広瀬通一番町

JRバス東北運行便

 

福島での忘年会旅、帰りにふと塩屋崎灯台に立ち寄ることになり浜通りエリアに初上陸する。

その帰り、青春18きっぷ乗り継ぎでは間に合わないので、かといって往復新幹線は財布にダメージ大きいとみてバスを乗り継いで帰ることにする。

発車40分ほど前に新常盤交通のセンターに電話して予約完了、ネットが締め切っていたのでもう駅で出たとこ勝負かと思いきや、すんなりと窓側の席を確保した。

 

いわき駅で昼食がわりにいちばんお値打ちな駅弁を買って、階段下のバス乗り場へ。発券時の座席表を見ると窓側は少し埋まっての一部通路側使って25名ほどの予約が入っていた。

 

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初めて目にする常盤交通のバスたち。新〜に社名変更した方のデザインはなかなか洒落ていると思いますがどうでしょうか?

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いわきからは東京行きがメイン路線で、仙台、郡山・会津若松、福島の各路線が続く路線体系になっている。東京行きは早朝から深夜まで40往復近く、3時間で片道3,500円だから完全に日帰り圏内といえそう。買い物やレジャーもそっちに流れるか。

対して仙台線はJRが不通のため唯一の直通ルートとして機能、県内は比較的流動少ないようだがJRの本数がかなり限られているので、106急行的な補完関係にありそう。

 

さて、肝心の仙台行きバスは市内混雑で定刻過ぎた21分ごろに入線、ほぼ全員が駅前からの乗車で改札を受けて乗り込む。

後方トイレ付き11列シートの13年式で、青森や秋田方面など中距離線に多用されているタイプの車両

 

乗務員は仙台の白沢事業所とあり、普段は仙台市バスの運転をしている?のかもしれない。JRバスらしい丁寧な案内、運行見通しの連絡が随時あり好感がもてる。

いわき市内を5分遅れで抜けた後、中央インターで高速前最後の停車となる。ここで人数確認あり。

 

高速に入って隣席の空きが確定したので遅めの昼食をとる。

 

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この辺りでカジキマグロ有名なだったか?と不思議で手に取ったが、側面を読むと、福島ならではの事情が。

原発事故の影響で近海魚が出荷できず、回遊魚のカジキに目をつけ始めている様子。まだ使用している原料は「宮城または千葉県産」となっているが、試みとしてはとても応援したい。

 

炒めたキャベツが敷いてあって、ソースの浸り具合も駅弁向けでくどさもなく美味しかった。

 

食後は常磐道の山間を抜けるにつれて眠気も増していき、小野インター立ち寄りに気づかず松川PAの休憩前に小一時間から目を覚ます。

 

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発車時点で10分遅れの案内あり、すぐに外も暗くなり、読書しつつ、これを書きつつ過ごす。

 

17時過ぎに仙台宮城インターを退出、遅れを取り戻してほぼ定刻に広瀬通に到着した。

'16 11/19 東京散歩、さいたまトリエンナーレへ(その1)

秋の東京行き、これがおそらく年内最終便。日が暮れてからはいろいろと飲み予定あるものの、日中は行先を探してさまようスタイルが板についている。

この秋は現代アート展を割とみて回ったので、その流れで関東近辺ならと埼玉のへ。調べていくとTwitterでひたすらネガキャンやるアカウントありの、なんか期待外れだったという声ありのでうーんちょっと足が重いけど百聞は一見にと信じて宿を出発する。

まずは岩槻へ。東武スカイツリーラインからアーバンパークライン?に乗り継いで、ってこういう安直なネーミングやめてほしいが、その、団地で桜ヶ丘とか望洋台とか付けちゃうのと同義で地に足がつかないものはいかがかと。横文字なんとなくかっこいい症候群。

 

さておき、浅草から1時間強で岩槻駅に。ここから展示がある旧民俗文化センターまでは無料のシャトルバスあり。20分ほどで到着するが、このバス利用してきたのは私を入れて4名で、他に車で来たと思われる人も決して多くはなく、ボランティアに支えられてるとはいえ、盛況で活性化している!とはまではいえなさそうな予感はする。

 

作品はいかに埼玉に関連づけるか、というところを主眼に置きすぎている否めない構成だけれど、いくつか面白かったものを。

 

大洲大作

『車窓をあつめる』

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埼玉の地域特性を巧みに表してて、そしてキュレーションの面白さも感じられる。もちろんそれは、最近跋扈しているコピペメディアの意ではなくて。

 

もうひとつの、『Commuter/通う人』は映像がのっぺりとしてて、据えてしっかり見るに足らずちょっと消化不良…

 

多和田葉子『L字の部屋』

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角部屋のいろんなところに綴られていて、全体のストーリー性は知力が足りず見出せなかったのだけれど、この一角に強く惹かれてしまった。

 

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他にも、『水がありました』は意図がわからなかったけどとりあえず綺麗だった。『感覚の洗濯』のハッと琴線に触れるものがかり、『Elemental Detection』は曇りで魅力半減だったのかもしれないが、豊島美術館で感じた、心が浮遊する感覚を思い起こさせてくれた。

ネタバレ厳禁と注意しておきながら、会期終わると公式サイトで思う存分公開してるのはいかがかと思いつつ…